こんにちは、ちぐです!
今回はアニメ「ひそねとまそたん」の作品分析です。
「ひそねとまそたん」はAmazon Prime Videoなどで配信されています。
※お断り
記事の最初の方からネタバレ炸裂なので、作品をこれから楽しみたいという方にはオススメできません!
また、自分用にひたすら分解しているだけなのでかなり味気ないです。私の個人的な見解による分析ですので、作者の方の意図は全く反映されていません。
それでもOKという方は、私の分析作業にお付き合いいただければ幸いです!
【あらすじ】
航空自衛隊で働き始めたひそねは、その適正により古代より生き続けるドラゴンに乗り込む飛行要員に選ばれる。ドラゴンや同じ飛行要員達、自衛隊員との信頼を築きながら訓練を重ねるひそねは、ある日、自分たちがある重要な任務のために選ばれたことを知る。
【ログライン】
古代から生き続けるドラゴンの飛行要員になったコミュ症ぎみの女性自衛官が、訓練を積む中で人やドラゴンとの絆を築くが、その本当の任務は「女性の純潔さ」「女性の命」という犠牲によって成り立つ儀式を遂行することだった。
【テーマ】
「当たり前とされていることは、ただやっていないだけのことかもしれない。当たり前が真とは限らない」
【起承転結・フック】
[起]ひそね、自衛隊でドラゴンに乗ることになる
思ったことをなんでも口走ってしまうため、人間関係がなかなかうまくいかないひそね。ある日、飛行機に擬態できるドラゴンの飛行要員に選ばれ、新しい部署へ異動することになる。ドラゴンでの飛行は最初は受け入れがたく、新しい部署でもやっかまれたりとなかなか馴染めないいが、ひそねは徐々にドラゴンや部署の自衛隊員との絆を深めていく。
フック:
ドラゴンに乗ってこれから何をするのか→転
ひそねは自衛隊内でうまくやっていけるのか→起
[承]ひそね、ドラゴン乗りの仲間に出会う
別の基地の飛行要員たちと合同訓練を行うことになるひそね。
出会った彼女らは、カタブツ、マイペース、ネクラとなんとも冴えない女達だった。
ひそねたちが演習を続ける傍、徐々に彼女達には本当の任務があることが示唆される。
そして「彼女達に恋をさせ、失恋させる」という計画が持ち上がり、それぞれに男性隊員が近づくことに。
フック:
パイロット達はそれぞれ仲良くやっていけるのか→承
彼女達の恋はどうなるのか→結
本当の任務とは何か→転
[転]ひそね、ドラゴン乗りとしての任務を果たす
ついに明らかになった「本当の任務」。彼女達には70年に一度目覚める大型のドラゴンの移動を案内する役目があるらしい。任務に携わる女子高生の巫女達が到着した頃、恋心を自覚したひそねともう一人の隊員はドラゴンに乗れなくなる。恋をしてしまうと、ドラゴンは乗り手を拒否するようになってしまうのだった。ひそねは自衛隊を去ることを決意。もう一人の隊員はパイロットとしての活躍を願う彼女に配慮した想い人により失恋し、任務に戻る。
他の隊員たちが一大任務に臨むなか、ひそねは実家へ戻る。そこで「大切なものを守りたい」という就職前の自分の展望を見て、「守りたい大切な人はたくさんいるけど、そのつながりを作ってくれたまそたんが一番大事」ということに気がつき、やはり隊に戻ることに。
しかし、その任務で巫女の一人を生贄に捧げなければならないことがわかる。「大切な人とドラゴン」両方をとったひそねは別の選択肢を期待され、かならず帰ってくることを約束し、生贄の巫女のかわりに儀式を実行する
ここで気になる謎:
任務は問題なく遂行できるのか→結
恋をしてしまったひそねはどうなってしまうのか→転
生贄問題はどうするのか→結
ひそねは助かったのか→結
ひそねの恋はどうなったのか→結
[結]ひそねはドラゴン乗りとしての役割を果たし、恋が成就する
一人帰ってこなかったひそね。ひそねを探しに行ったひそねの想い人は、大型ドラゴンの眠る場所にひそねを探しに行く。そこでまそたんに乗ったひそねと再会するのだった
【カタルシス】
・「女はこうであれ」という型にとらわれない結論
・恋愛の成就
・任務の成功
【見所】
ドラゴンに食べられることで飛行するという奇抜な設定
自衛隊機地内部の描写
ひそねの今時の新入社員的思考
恋愛失恋嫉妬の関係性
コミュ症が社会に出て実力で認められていく様
【個人的な感想】
・好み度★★
個人的にはあまり刺さりませんでしたw
でも岡田麿里さんの作品らしく、キャラクターが恋に翻弄される様子にとても感情が揺さぶられました。
これを見て改めて思ったのですが、岡田麿里さんの作品って失恋を描くのがすごく上手いですよね。
叶わない気持ちを持った人の悲痛な気持ち(でもきっと多くの人が経験する気持ち)がありありと伝わってきて、片思いの切なさってこうだよね〜〜〜!!!と心が激しくうなづきます。笑
失恋した時、自分の気持ちが露わになってしまった時の言いようもない恥ずかしさ、居心地の悪さとかってすごく辛い気持ちだと思うのですが、そこをきちんと描き切ってあげることで、初めて人に強く共感される作品になるんだろうなぁ…
作品を作る上で、強い感情、どうしようも無いやり切れなさとか、そう言うものにしっかり向き合うことって大切ですね。
しかしそれ以外の描写はあまり強く心に残らなかったかな…と言う感じです。
もっとこう、新社会人の暴走と社会適合(?)みたいなのも見てみたかった気もするし、ドラゴンそれぞれについてももっと掘り下げて知りたかったような。
あと、巫女の女の子たちがすごく男慣れしてる感あるし恋愛へもアグレッシブっぽいのに、巫女として捧げられることを当たり前のように受け止めているのを見て「なんで〜???」と思ってしまい、あまり共感できませんでした…笑
(命を捧げることを誇りとして育てられてきたのはわかるけど、なんかそれにしても、もっと葛藤あるだろ〜!?とどうしても思ってしまうw)
「本当の任務」のあたりも「できないこと」=「前例がない」=「やってみると案外できる」と言う流れで解決することが多く、いやいろんな前例を重ねに重ねてもできないとされていることとかもあるやん…?むしろなんで今までやらなかったの…?と思ってしまったり^^;
あと、基本的に画面の華やかさがあまりなくて、女子的なファンシーさが好きな私にはちょっと物足りなかったです。
文句ばかりですみませんw
面白い作品ではあったんですよ!!!
しかしこれは何が好きな人にお勧めしたらいいのか…
ミリタリ?恋愛?可愛い女の子を愛でる?ファンタジー?
ん〜。
「これは○○モノです!!」ってジャンルって大事ですね…
と言うわけで、今回はここまで!
読んでいただきありがとうございました!