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【ネタバレ】映画「華麗なるギャツビー」作品分析

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作品分析/感想

【ネタバレ】映画「華麗なるギャツビー」作品分析

こんにちは、ちぐです。

今回は、映画「華麗なるギャツビー」の分析をしてみたいと思います!

前回のクレヨンしんちゃんよりは自分にハマらなかったので、わりとおとなし目の分析です(^_^;)

華麗なるギャツビー(字幕版)

 

※お断り 

基本的に最初の方からネタバレ炸裂なので、作品をこれから楽しみたいという方にはオススメできない記事です!

また、自分用にひたすら分解しているだけなのでかなり味気ないです。私の個人的な見解による分析ですので、作者の方の意図は全く反映されていません。

それでもOKという方は、私の分析作業にお付き合いいただければ幸いです!

というわけで、早速いきましょう!

【あらすじ・ログライン】

1920年代、好景気に湧くニューヨークで働くことになった冴えない証券マンが、隣人で謎の多い大富豪ギャツビーと出会い、ギャツビーの一途な恋を友人として助け、彼の真実の姿を知る話 

(今回はあらすじとログラインは同一でいい感じがしました)

【起承転結・フック】

[起]謎の男、ギャツビー

物語は、精神を病んでしまったニックの過去語りで始まる。何もかもが最低な中、一人だけ例外がいた。それはギャツビーという人物がだったという。

ニックがギャツビーに出会ったのは1920年代、ニューヨークが狂ったように好景気に湧く頃だった。

ニックは小説家になる夢を諦め、冴えない証券マンをしていた。浮ついた雰囲気についていけないながら、少しずつニューヨークに馴染んでいく中、ある日、隣人からパーティーへの招待状を受け取る。

隣人はギャツビーという大富豪で、毎週末に自宅の城で派手なパーティーをしている人物だ。いったい彼は自分に何の用が?彼は何者なのか?

フック:

WHY ニックはなぜ病んでしまったのか→結

WHO ギャツビーとは誰か→承

WHY ギャツビーはなぜニックを呼んだのか→ 承

[承]ギャツビーとニックの出会い

パーティーで、ニックはギャツビーが誰も正体を知らない、いくつもの疑わしい経歴が噂される、謎の人であるということを知る。

しかし、ニックはギャツビー本人に声をかけられ、彼自身に出会う。その後もなぜか厚遇を受けるのだが、しばらくしてニックはその厚遇の理由を知る。ギャツビーは、昔の恋人で、今は結婚してしまった、ニックのいとこであるデイジーに引き合わせてほしくて、ニックとの交流を始めたのだった。

フック:

WHAT ギャツビーの経歴が怪しいが本当は何者か→結

WHY  なぜニックが厚遇を受けるのか→承

WHY  なぜデイジーと会いたがるのか→承

[転]ギャツビーの願いを叶えるニック、それに伴って起こってしまう事件

ギャツビーとの友情に免じてデイジーを紹介することにしたニック。

夫の浮気に悩み、過去の思いを残していたデイジーもギャツビーへの想いに喜び、二人は関係を再開。しかし、デイジーは現在の夫を突き放せないでいた。

そこでギャツビーはニックに同席を頼み、デイジーの夫と決別するための席を儲ける。

二人の関係に気がついたデイジーの夫はギャツビーの素性を調べる。ギャツビーが経歴詐称をしていることを会話で匂わせ、デイジーは半錯乱。興奮したデイジーと共にギャツビーは車で居城へ戻るが、その途中、デイジーが人(デイジーの夫の浮気相手)を轢き殺してしまう。二人はそのまま逃げ、デイジーをかばうギャツビーは事故の犯人ではないかと疑われ、命を狙われる。

フック:

WHICH デイジーはギャツビーと夫どちらを選ぶのか→結

HOW    事故の件はどう解決するのか→結

IF          ギャツビーの命は助かるのか→結

 

[結]ギャツビーとニックの末路

追い詰められたギャツビーは、デイジーと共に遠くへ逃げようと考える。

切羽詰まる中、ギャツビーはついにニックへ自分の本当の過去を語る。貧しい家に生まれ、無一文だったギャツビーは、法を犯しながらも、デイジーと結ばれるためだけに今の富を築いたのだった。

自宅へ戻ったデイジーから、逃避行の回答を待つギャツビーだったが、結局電話は鳴らず、事故被害者の夫に撃ち殺されて命を落としてしまう。

あれだけの富を持ち、デイジーを深く愛したギャツビーだったが、その葬式にはパーティーの出席者はおろかデイジーさえおらず、ニックだけが参列した。(※原作小説ではギャツビーの父親も参列)そしてニューヨークはニックにとって悪夢の町となり、彼は精神を病むことになる。

療養所で一連の出来事を書き記すニック。そこには長編小説が完成していた。

驚くべき想像力を持ち、純粋な夢を掴むために突き進んだギャツビーを、ニックは敬意を込めて「The Great Gatsby」と称したのだった。

フック:

IF   デイジーから電話は来るのか→結

【テーマ】

誰より華麗で豪華な生活を送る大富豪でも、全てを思い通りに操ることはできない。ただ無償の友情だけが尊く美しい

【キャラクター】

・ニック(語り部

冴えない証券マン。視聴者の目線。

凡人で、派手なことは好まないが、人間関係を尊ぶので無理には断れない。

利害関係よりも信頼関係で人と繋がることを自然に望む、欲のないタイプ。

ギャツビーのめんどくさいお願いを何度も聞いてあげるお人好し。

・ギャツビー(主人公)

謎の富豪。その正体は、貧しさから這い上がり、愛した女性を一途に思う青年。

豪邸に住み、派手なパーティーを開き、何不自由ないスマートな青年のように見えるが、予想以上に不器用で純粋。

デイジーへの口説き文句が基本的に「俺こんなに金持ち!なんでも持ってるしなんでも君にあげるよ!」というパターンなのはやや辟易するが、これもある意味彼の不器用さを表しているように思う。

とにもかくにもデイジーと結婚したいの一心。

・デイジー

容姿端麗な人妻。女は可愛くてバカが一番幸せという持論を持つ。

生まれつきお金持ちで、結局自分が一番可愛い。

金銭で得られるわかりやすいものを喜ぶ。

・デイジーの夫(トム)

生来のお金持ち。やや横暴で自己中心的。

美しい妻を手放したくはないが、浮気をしたりして自分の人生楽しみたいタイプ。

お陰様で、妻に浮気されてもかわいそうではない。

保身のためなら嘘もつけるし、人に罪をなすりつけるのもお手の物。

・デイジーの女友達(ジョーダン)

ゴルファーでハンサムな美人。

原作ではニックといい感じになるらしいが、

この映画ではその辺りは割愛された模様。

・トムの浮気相手(マートル)

金持ちのトムが大好き。貧しい夫を置いてけぼりにして浮気。

トムとの再婚を夢見ていて、トムと一緒に酒乱パーティーのようなものを開く品のない女性。

貧しい生活から抜け出したいのだと思う。

・マートルの夫(ジョージ)

トムに雇われて真面目に働いている。

色々な面でトムに搾取されているのに、それに気がつかず、何から何まで気の毒すぎるキャラクター。

【対立構造】

ニック(庶民)xギャツビー・デイジー・デイジーの夫(富豪)

ギャツビー(成金)xデイジーの夫(生来の金持ち)

ニックとギャツビーの関係(無償の友情)xギャツビーとデイジーの関係(物質的な欲望を見返りにした愛情)

カタルシス

・貧しかったギャツビーが、幸運をものにして富豪に上り詰め、デイジーと再び関係を再開したこと

<願いの成就>

・物質的なものにしか興味のないデイジー夫婦にニックが絶望したこと

<悪者への罰>

・自らの望みに報われなかったギャツビーが、ただ一人ニックの心に気高く大切な人として強く残ったこと

  →<情による救い>

  【見所】

美しい俳優達とその高い演技力。

高級ブランドからの協力による、その時代を意識したゴージャスなコスチュームや調度。

ギャツビーの派手派手なパーティーと、トムの上品な食事会の対比。

【個人的な感想】

・好み度★★★

ビジュアルがすごく良くて普通に楽しめたのですが、内容的にはそんなに心動かされませんでした。

100年くらい前の話だし、古典名作で類作もたくさんあるだろうし、真新しさがないのは致し方なしですね。強いて言えば「金持ちの薄情・利己に対する不満とそれを凌駕するカタルシス」をもっと見たかったかも。

・ビジュアルについて

とにかく俳優さんが美しいですね!

ディカプリオさんは33才役をするには熟しすぎている感がある気もしましたが、ゴージャスでミステリアスな富豪としての顔と、苦労を経験し、純粋な心を持つ一人の青年としての顔、両方をとても魅力的に演じられていて、さすがでした。

女性の髪型や衣装のアール・デコ感も素敵!絵から出てきたみたいに美しかったです。

俳優さんや衣装、調度の美しさだけでかなり眼福で、これでだいぶ満足しました。笑

・友情と恋愛

この映画を見ていて一番モヤモヤしたのが、ギャツビーが出てくるのが遅いこと(笑)30分くらい出てこないのですが、それまでずっと「ギャツビーは??出ないの?」と気になって話が入ってきませんでしたw

ギャツビーの恋愛が話の中心だとわかるのもさらに遅く、事前に内容を全く知らなかった自分は「これ恋愛ものなんだ!」と45分くらいのところでやっと気がつきました。笑

ギャツビーの恋よりもニックとの友情にフォーカスしたいからだと思うのですが、ギャツビーの恋が成就するかどうかというのがどうしても一番の関心どころになってしまうので、そういう話ですよ、というのをもう少し前に匂わせてもらってもよかったかな?と思いました。「ギャツビーは(デイジー以外の)女に興味がない」とかそういう噂を早い段階で流すとか、デイジーに「でも君は魅力的だから興味持たれちゃうかもね〜」と言うとか。

「このお話はこんな系統のお話ですよ」というのを最初に印象づけるのは大切ですね。

と言うか、ニックとギャツビーの友情が深まるところの印象が薄い…!笑

ニックはギャツビーの見返りを断るので、ギャツビーからの親愛が芽生えるのはわかるのですが、ニックからギャツビーの友情はいつそんなに深まったのかなと…

ニックは誰とでも平等に仲良くして、みんなを大事にするタイプと言えばそうなのですが。それにしても、なんでこんなよく分からん奴のめんどくさいお願いを聞いてあげるんだ…と思ってしまいます。それまで良くしてくれたから?それだと見返りに対する報酬みたいになっちゃうし、友情感が…あまりない…

終盤、ギャツビーの本当の思いがわかったところで人柄に惚れるのはまだわかるんだけど…うーん。う〜ん。笑

恋愛は必然的に強くなってしまうので、友情を強調したい場合は、キャラクターの関係性、双方に対する気持ちの変化がわかるエピソードをもっと深掘りする必要があるように思います。それがあると、もっと入り込みやすかったかもなぁと思いました。

そして私もごく最近やってしまったのですが、友情か恋愛か、どちらを見せたいのかと言うのをはっきりした方が、もっと印象の強い作品になる と思いました。 

と言うわけで、今回は以上です。

大名作に文句をつけるようですみません!笑

でもおかげさまで、自分の書いた作品のどこが弱かったかと言うのも改めて自覚することができました。

友情と恋愛、両方書くのは難しいね!

ここまで読んでいただきありがとうございました!

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